余りにも頻繁にロスカットをする投資家はまず儲からない

部活の後輩や研究を行っている学生に「やらなければならないことは3日徹夜してでもやれ」というハードな体育会メッセージを送るとともに、「無理してはだめだ。体が一番大事だ。」という危機回避のメッセージも送っており、後輩や学生のみなさまは私のことを首尾一貫していない人間だと思っているらしい。

人間には向き不向きというものがあるし、どんな人間だろうが力を発揮しようが無いというどうしようもない職場も残念ながら存在する。そして、更に残念なことに自分の向き不向きというのはやってみなければ分からないし、どうしようもない職場は入ってみないと分からない。もしあなたがこの状況に陥っているなら、もう辞めるしかない。退職でも退学でも。その場で努力を重ねる理由は無い。時間の無駄である。ロスカットはお早めに。相場の鉄則だ。まぁ、余りにも頻繁にロスカットをする投資家はまず儲からないし、それは人生でも同じことなのだが、とりあえずここでは措いておく。
マーケットの馬車馬:人生という相場に向き合う方法より)

基本的認識は「余りにも頻繁にロスカットをする投資家はまず儲からない」なので、「やらなければならないことは3日徹夜してでもやれ」と煽る。実際に、毎回ロスカット(良い言い方。「逃げる」「撤退」は負のイメージがあるものね)していたら、儲からない。コンピュータの準最適解を求める方法でたとえたら、ロスカットばかり狙うと局所解に陥ってしまう。ある場面ではあえて、ロスを認めて局所解から飛び出すことを狙う必要がある。

一方で、「人間には向き不向きというものがあるし、どんな人間だろうが力を発揮しようが無い」という状態に陥っているならば、ここは再起をはかるためにもすばやくロスカットをすべし。なので、「無理してはだめだ。体が一番大事だ。」とロスカットを示唆する。場合によっては強制する。

優先される基準が状況によって変わるので私が言っていることも変わるということ。前提が変われば結論も変わる。前提が変わっているのに結論が変わらないのは途中の思考過程が壊れている可能性が高い。朝令暮改は嫌われるけれども、大人になったら何故、朝令暮改が発生しているのかを考えて批判しないとよろしくないように思う。たいていの場合、前提が変わった結果として、朝令暮改が発生しているんだ。