数字の読み取り

数字話2題。

こうした数値による評価というものが作られる過程を見ているとかなり危ういところがたくさんあるのは、試験の採点をしている時などに強く実感できます。それにもかかわらず、いったん点数が決定されてしまうと、その数値を利用して順位の決定をすることなどがとても簡単にできてしまうので、数値が出た後はその値が一人歩きを始めて、すべての価値がその数値に宿っているかのような扱われ方をするものです。

高校の現場では、どの大学に何人受かったかが厳しく問われ、高校生をどう育てるかは二の次になっているという。授業をしているときを除けば、教師をしている気がしないそうだ。
何でも数字で評価される世の中だ。
高校の評価は、受験実績。大学の評価は、研究費収入。テレビ番組の評価は、視聴率。映画は興行成績。
みんな、むなしい。

モデルは、現実の世界のある特定の特徴や事柄をわかりやすくするために使うもの。そのため、他の特徴や事柄を捨てている。上記の数字もある事柄を示すためにモデルである。モデルであるからにはそれをそもそもの目的以外に使えば、当然のことながら不具合が生じる。いつもそれを頭に入れておかなければならない。何の目的で使われている数字なのかを理解しなければ、数字は客観的でない。

でも、よく忘れるんだよな。