大学の先生

文部科学省のデータを使って、とりあえず割り算をしてみる。

文部科学省:平成13年度学校教員統計調査
http://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/001/002/2002/index.htm
によれば、2000年の大学本務教員の数は、国立61,009人、公立10,747人、私立79,794人の計151,593人いる。

小学校の先生が約387,000人、中学校の先生が約242,000人、高校の先生が約256,000人。

日本の人口を1億2千万人とすると、大学の教員は約800人に1人。高校の先生は約470人に一人、中学の先生は約500人に一人。
小学校の先生は、約310人に一人。警察官は約530人に一人。医者約240人に一人。あれ?学校の先生って案外多くいるのね。ヨン様を出迎えるために空港に3,500人のファンが集まっただからそのファンの中に小学校の先生が10人、中学校、高校の先生が5人。大学の先生が8人いる計算になりますね。

21世紀の大学像をさぐる:18歳人口の推移と大学・短大への入学者数
http://www.ne.jp/asahi/taka/yama/index.htm
にしたがって、毎年の出生者数を120万人とし、高校まで100%進学、大学は50%進学と考える。

すると、小学校は先生1人に児童3人。中学校は先生1人に生徒5人。高校は先生1人に生徒5人。大学は先生1人に学生4人。

あれ?小学校の30人学級って何で実現しないの?先生1人に対する生徒の数の問題は子どもがばらついて存在することに由来するのかな?

国立大学の理系の研究室に学部生として1年間、大学院生として4年間いた経験からすると、先生一人で4人の学生の卒業論文
指導をするのは適切な人数。工学系ならば、たぶん限界に近い(研究室に4年生配属だとB4が4、M1が2、M2が2、D1〜3で2名の
計10名指導になる可能性が高い)(でも、私立は先生一人で20人くらいの学生を担当しなきゃいけない)

忙しいところの小中高の先生は40人近い児童・生徒を指導しなければならない。それに引き換え大学の先生は10人指導すればよい。
単純に考えて、大学の先生は小中高の先生に比べて4倍楽。

でも、たぶん4倍は楽にならない。なぜなら業務に研究が入っているから。また、研究をするためには外部資金を獲得しなければならない。小中高の先生と大学教員の違いは研究をすることが業務に入っているか否かにあると思う。研究をまじめにやれば、小中高の先生と同じかそれ以上に忙しくなる。まじめにやらなければ、小中高の先生より楽だろうと思う。