自戒:学生の相談にちゃんと答えるようにしよう

これは私もこう返してしまいそう。

~前略~


そうして進捗の無いままミーティングを迎え、特に何も進んでいないので「○○さんに環境構築を手伝ってもらってます」という進捗報告をし、2週間後のミーティングでもまた同じことを言う。徐々に苦しくなってきていました。自分はこれからどうなるのだろう。


8月に院試があるので7月からは「院試勉強をしています」以外に言うことがなくなりました。幸い院試には合格しました。得点率はちょうど55%くらいだったかな。久しぶりの "入試" だったので緊張しましたが合格できてよかったです。


9月に中間報告があるので、進捗が無いなりに今後何をするつもりなのか言わなくてはなりません。テーマについて新規性のカケラもない比較を取り上げて書き上げましたが、発表後の質疑応答で「それは何が新しいところなんですか?」と見事にツッコまれました。「新しいところはありません。」と答えたところ中間報告の成績が良で返ってきました。ちなみにほとんどの人は優でした。


どんどんしんどくなってきて、10月は研究室には行かなくなりました。


~中略~


そうするに至る決定的な理由がもうひとつあって、11月頃ににっちもさっちもいかなくなり「そろそろまずいんですけどテーマ変えたほうがいいですかね」と教員に相談したときに「うーん、卒論は自分で進めるものだから自分で考えなよ」と言われたことですね。ああ、この人は助けを求めても助けてくれないんだな、と諦めました。


教員の話が出たので少し教員の話をしておくと、若くてオタク趣味があり話しやすい人です。趣味もかなり合うのでとても話が合い、人間としてはとても接しやすい人です。ただミーティングの場で学生に接する態度がやけに高圧的だったりするなど、研究室の教授としてはあまり私とはそりが合わないということはありました。


~後略~
後悔の多い大学生活を送って来ました - とても上品な日記より)

私が教員の立場だったらと考えてみると、研究室配属初期の「○○さんに環境構築を手伝ってもらってます」を聞くたびに「じゃあ、がんばってください。わからない場合はまず○○さんに相談して、それでもわからなかったら私に相談してください。」と都度都度伝えると思う。たぶん、その後、研究室で会うたびに「どう?環境構築進んでいる?」と尋ねる。

7月からは「院試勉強をしています」に対しては「がんばってください。」としかいえない。他の学生の就職活動を認めているので、公平性の観点から大学院入試の勉強を認めないわけにはいかない。ここ数年は、「一応、ちょっとは卒業研究も進めておいた方が良い」と伝えることが多い。

中間発表のエピソードは私の場合だと、卒論テーマを私(教員)が決めるので新規性の責任は私にある。それを説明できないのは学生の責任。なので、事前に新規性について説明したうえで「新しいところはありません。」と答えてしまったら説教することになる。教員の指導の下で中間発表会の練習をどれくらい行ったのか、そのときの教員からのフィードバックはどうだったのかによるけれども、基本的に中間発表会本番で「新しいところはありません。」と学生が発言してしまう状況は教員の指導不足であろうと思う。

10月に研究室に来なくなり、11月に「そろそろまずいんですけどテーマ変えたほうがいいですかね」とこの言い方で尋ねられたとしたならば、「別にテーマ変えてもよいけど、君のこれまでの卒業研究に取り組む姿勢からするとテーマ変えてもうまくいかないと思う。卒業研究は自分で進めるものなので、まずは自分でよく考えてみなよ。」と言ってしまうと思う。エピソード的に卒業研究に真剣に取り組んでいるというアウトプットを出している様子がないので、ここに書いてあることからするとこう言ってしまいそう。

どうしても、研究室に配属された以降の振る舞いや様子を踏まえた文脈で対応してしまいがちなので、相談に関しては誰が言っているのかではなく、何を言っているのかだけに注意を払って回答するようにした方が良いね。