メモ:日本に「サマータイム」を導入すると懸念される事柄

過去の経緯

日本は終戦直後に深刻な電力不足に見舞われ、連合国軍総司令部(GHQ)の指示で昭和23年にサマータイムが実施された。だが労働時間が伸びた上、「疲れる」などの反発が国民から上がり27年に廃止された。

安倍晋三首相は、2020年東京五輪・パラリンピックの酷暑対策として、サマータイムの検討を与党自民党に指示した。夏の一定期間、時刻を1~2時間程度前倒しすることで、暑い時間帯の競技を避けることをねらう。だがIT業界や政府の事情に詳しい楠正憲氏は「サマータイムは70年前にも導入され大失敗している。デジタル化により悪影響はさらに深刻化するだろう。導入は見送るべきだ」と指摘する――。

省エネ

サマータイムの導入を想定し、すべての人々が生活時間を1時間前倒しすると、14時の電力需要が抑えられる一方、帰宅によって16時に家庭での電力需要が増加し、業務と住宅を合計した最大電力需要は引き上げられる可能性があることが判明。逆に1時間後ろ倒しした場合は、15時にわずかに電力需要が増加しますが夕方には減少するため、他の対策と組み合わせれば有効な手段となる可能性があります。

海外の状況

[ブリュッセル 8日 ロイター] - 欧州議会は8日、フィンランドの提案を受け、欧州委員会に夏時間廃止の是非を検討するよう求める動議を採択した。

欧州連合(EU)の法律では、1990年代から、3月最後の日曜日に時計を1時間進め、10月最後の日曜日に元に戻す夏時間を採用するよう定めている。

EUで最も北方に位置するフィンランドは1月、7万人を超える嘆願署名が集まったとして、夏時間廃止を提案した。

夏時間反対派は、特に子供や老人で、長期的な健康問題を生むとしている。また、時間の変更によって睡眠が阻害され、仕事の生産性に影響するとの調査もある。

一方賛成派は、冬季に朝の日光が増え、夏季には午後の日が伸びるため、交通事故が減りエネルギー節約につながると主張している。

欧州議会でも様々な意見が飛び交った。

欧州議会が17年10月にまとめたリポートは、夏時間が体内時計に及ぼす影響が従来考えられていたよりも深刻な可能性があると指摘した。注意不足から事故を招いたり、心臓発作のリスクを高めるなどの健康被害につながるとの研究成果を紹介している。エネルギー消費をめぐっては、電気製品の普及で日照時間とは関係なく使われる電気製品が増え、夏時間の効果はごくわずかだとの批判の声も出ている。