サイエンスコミュニケーター業界にもゴーストライターの仕事が来ると良いね

普通に行われきたことだろうし、みんなが得する仕組みなんだろうけど唯一「著者」の意味をブラしているから当たり前としてはいけないと思う。なんせ、単著を書いたかどうかでその後の人生が変わる業界の本も出版社は出しているのだから。

〜前略〜

ちなみにジャーナリズム業界のことを知ってる人なら、こんなの当たり前の話で、とくだん隠すようなことでもありません。「誰それのゴーストやった」みたいなことは業界内の普通の日常会話で出る話ですからね。とはいえ業界のことなど知る必要もない外部の人から非難の声が出てることは、真摯に受けとめなければならないとは思います。
〜中略〜

しかし今のようになんでも白黒つけたがる人が増えている時代には、「そんなものだよ」という出版業界の常識が外の社会に受け入れてもらえない可能性は大でしょう。とくに佐村河内さん問題で「ゴーストライター」という名称が非難の的になっている現状では。(まあ佐村河内さん問題におけるゴーストライターと、出版業界のゴーストライターは定義も意味も全然違うので、一緒くたにされるもどうかと思いますが)

だから今後は、せめて書籍の奥付には「執筆協力」とか「原稿制作」というようなクレジットでゴーストライターの名前を明記した方がいいのではないかと思います。実際、そういうやり方を採っているケースもあります。本のあとがきに、「本書は、○○さんの協力をいただいてできあがりました」などそれとなくゴーストライターの名前を
入れている「著者」のかたもいますしね。

話変わってask.fm:ある一報の論文について、サイエンスコミュニケーターが 一般向け記事を書いた時、その論文の著者の何%ぐらいの報酬を受け取るべきだと思いますか?という質問をサイエンスコミュニケーターの内田さんが一蹴しているけど、サイエンスコミュニケーターが専業として成り立ち辛い(お金を得る手段がまだ少ない)現状からすると、上の「ジャーナリズム業界で当たり前」のゴーストライターの仕事がサイエンスコミュニケーターの方々に来ると素晴らしいよねとも思う。

でも、投資家とか企業向けに投資対象や取引対象の専門技術を解説するという立場におけるコミュニケーターならばコンサルだし、DARPAがやっているような助成事業&コンペなどを行政と専門家の間に立ってとりまとめるならばイベンターだろうし、必ずしもサイエンスコミュニケーターは文筆業とは限らないかもしれない。