予算の使い道の監査は財務省でなく会計検査院の職務では?

無駄遣いを減らすのはとても重要だけど越権行為じゃない?

財務省は26日、国の予算が適切に使われているかどうかを調べる予算執行調査の結果を発表した。調査が終わった52事業のうち、民主党政権の肝いりだった「新しい公共」に関する予算など4事業(計約250億円)について、予算を削減するよう求めた。ほかの48事業も使い方の改善を求めた。

新しい公共」とは、NPOなど行政以外の組織に公的な活動を担ってもらう取り組みで、NPOへの聞き取り調査などに今年度6700万円の予算がついている。しかし、財務省は「調査対象の選定基準があいまいで効果的な調査になっていない」と指摘し、「廃止を念頭にした見直し」を迫っている。

字幕番組や解説番組の制作を促す事業など3事業についても一部廃止を求めた。来年度予算要求や今後の予算執行に反映させる。
朝日新聞:「新しい公共」など4事業の予算削減求める 財務省

これを良しとすると財務省が気に入らない予算の使い道は政権が変わるごとに、あるいは政権からの注目度が下がるごとに適宜廃止されることにつながると思う。財務省の見立てと日本国民の利益が常に一致するならば問題ないけれども、人間が運営組織だから、どうしてもバイアスが入ってしまう。なので、民主主義国家のほとんどは、そのようなバイアスによる間違えを最小限に図るためのフィードバックや外部監査機能を持たせることになっている。

監査の担当部署は会計検査院であり、決算を確かめるのは国会。

だから、予算の執行状況について問題であると考えた財務省が会計監査院に報告し国会で議論してもらうのが一番適切な流れ。予算執行について注意を担当省庁に伝えるのも筋は通っている。でも、「『廃止を念頭にした見直し』を迫っている」というのは越権行為だと思う。

無駄遣いを減らすためにも決算審議をもっとガンガンやって欲しいところ。そういえば自民党民主党政権に批判的だったけど決算委員会ではどういう動きしていたんだろう?