IT産業には専門家が足りないという話

【オピニオン】新卒者のみなさん、私は君たちを採用しないだろうの話は、IPAX 2008を見に行ってきたで聞いた話と似たようなことなのだろう。

CSKの有賀氏は,そもそも専門課程の学生数があまりに少ないとする。「日本に情報系学科の在籍者は8万人しかいない。これは経営工学など社会科学系も含んでいるので,工学系は2万人。1学年あたり4000人しかいない。しかしそのうちこちらの期待するレベルの勉強をしているのは4分の1で,つまり 1000人程度。情報サービス産業は非専門家によって成立している」と有賀氏は言う。「コンピュータ・サイエンスの学科を増やさないと問題は解決しない」(同)。
IT Pro:「IT技術者はやりがいがある仕事か」---学生とIT産業のトップが公開対談より)

有賀さん曰く、現在IT業界とよばれるところは80万人の雇用があるが、専門教育を受けたちゃんとした人材だけで仕事すれば8万人で済むとのこと。それぐらい、今のIT業界は専門教育を受けていない人材が含まれている、すなわち、それでちゃんと回るような社内教育システム、開発体制、長時間労働体制が構築されているということだと思う。

でも、以前どっかでSTEM(science, technology, engineering, mathematics)分野の卒業生を受け入れる職業はあんまりないという記事も読んだような気がする。クラウドコンピューティングやプログラム生成プログラムの開発が進んでいるので、IT産業も二極化して、そんなに雇用を増やすとは思えないのだけどどうなんだろう。今、現在の企業の求人と2〜4年後(今から大学や専門学校がカリキュラム変えて、初めての卒業生がでるまでの年数)の求人が一致していないだろうからなぁ。4年前のPythonプログラマーの求人状況はどうだっただろうか。まあ、既にアメリカとかでは人気だったかな?