武道必修化以前の体育における怪我の発生状況と比べた方がよいのでは?

明らかに柔道は怪我をする率が高くなりそうなのは確かだけど、一応、統計的に見ておいた方が良いのでは?

2012年度から全国の中学1、2年で始まった武道必修化を巡り、柔道を選択した北海道内の公立中学校計438校のうち、少なくとも10校の男女12人が授業中に骨折していたことが25日、読売新聞の調べで分かった。

受け身などの練習中に骨折したケースが目立つ一方、柔道以外の武道を選択した学校では大けがの事例の報告がなかったことも判明した。柔道では、丁寧な指導が必要な実態が改めて浮き彫りとなった。

道教育委員会と札幌市教委に読売新聞がアンケート調査を実施したところ、道内の公立中学計638校のうち約3分の2が柔道を選択した。重複選択も含め、剣道は157校、相撲は36校、空手や合気道などの「その他」は11校だった。

たとえば、武道必修化以前の体育の学年別・性別・授業内容別の怪我の発生頻度を調べて、それと武道導入後の怪我発生頻度を比較してみたら良いと思う。もし、発生頻度について有意に差がないならば、柔道だからではなく、体育だから怪我している。また、他の武道との差については、人数差があるので怪我発生の期待値を求めてみて差を比較した方が良いと思う。

ちなみに私は武道必修化は賛成です。理由は管理された状態での暴力による肉体ダメージを一度経験しておいた方が良いと思うため。いくら、我々に想像力があるといっても、想像の種がなければ想像できない。暴力を喰らったとき、映画、ドラマ、漫画、ゲームだとスクッと立ち上がってくるけれど、実際に自分がくらったときはどうなのかを経験しておくと、将来、自分にも他人にもいろいろと防げることがあるのではないかと思う。

ただし、それで怪我してしまうのは本末転倒なので「痛い」「怖い」「つらい」が経験できる内容なら十分だと思う。柔道ならば受身だけずっと練習し、1、2回、柔道指導者に投げられれば十分だと思う(生徒同士の乱取りは危ないからやらないで良いと思う)。剣道は突きさえなければ、生徒同士でもそれほど危なくないと思うので掛かり稽古をしても良いのではないかと思う。

なので以下の意見に賛成。

では、実際に武道の授業時間はどの程度なのでしょう。中学校の体育の授業は各学年105時間です。ここから保健の授業、体育理論など2領域の授業を除くと残りは79時間となり、球技など6領域に均等に割り振ると、武道の授業時間数は年間で約13時間となる計算です。つまり柔道部や町道場などで最初に「受け身」を覚えるのと同じ程度の時間数というわけです。そう考えると中1の柔道の時間は、ほとんど受け身だけでもよいのかもしれません。

柔道はきちんとやれば、大変良いスポーツです。特に受け身は、覚えておくと日常生活の中の危険な場面で役に立ちます。自由に技を掛けあう「乱取り稽古」は選択授業となる3年生からとし、必修の1・2年生は「受け身」と技の基本を覚える「形稽古」だけに徹する、というよう順を追って学ぶようにすれば、安全確保のために必要な知識が段階的に得られるのではないでしょうか。
Benesse(ベネッセ)教育情報サイト:「武道必修化」で何が必要なのかより

関連