ペニーオークションって何?

読売新聞:ペニーオークション詐欺 タレント「落札」うそを読んで、ja.wikipedia:ペニーオークションを読むまで、ペニーオークションって、高々数百円までの安価な品物を専門に取り扱うオークションと勘違いしていた。

ペニーオークション(英: penny auction)あるいは入札手数料オークション(英: bidding fee auction)は、毎回毎回の入札毎に手数料が必要になる形式のインターネットオークションである。表示上の開始価格や落札価格は通常のオークションに比べると低額であるが、入札時の手数料が高額になることが多い。2005年に開設されたSwoopo(ドイツ・旧名:Telebid)がこの形式の発祥とされる[1]。
(ja.wikipediaペニーオークション

英語版との見出しの違いが興味深いところ。

A bidding fee auction, also called a penny auction, is a type of all-pay auction in which all participants must pay a non-refundable fee to place a small incremental bid. When time expires, the last participant to have placed a bid wins the item and also pays the final bid price, which is purportedly significantly lower than the retail price of the item. The auctioneer makes money in two ways: the fees for each bid and the payment for the winning bid.
(en.wikipedia:Bidding fee auction)

この仕組みの場合、オークション実施者が儲かるのはわかる。出品者が儲かるには、その品に対する入札手数料総額の何%かを落札金とあわせてもらわないといけない(著しく安い値段で帰ることを期待する入札者しか集まらないのだから、落札金だけでは原価割れをおこす可能性が非常に高い)。

入札手数料総額が多ければ、実施者および出品者が儲かるとすると、両者に入札回数を高めるインセンティブが発生して、入札者に無駄に入札させる仕組みを採用しやすくなる。なので、入札者にとっては不利な仕組みが作られやすい。

出品者、入札者、オークション実施者の3者が共にwin-winの関係をきづけるようなビジョンが見えないのだけどなんでこれが流行ったの?

まっとうに利益を得るためには、そのうまい話の登場人物を全部列挙して、全員が損をしない仕組み(普通は全員に利益がでる仕組み)であるかどうかをチェックした方が良いみたい。もちろん、「登場人物を全部列挙」が難しいので、いつもうまくいくわけではないだろうけど、努力はしないと身を守れなくなってしまう。