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一次創作・資料の提供者がいることを前提としてのキュレーターであることを忘れない

以下の記事はWebサービスのシェアを言っているだけなので正確には「Web上で情報発信・蓄積をするツールとして、これからはTumblrが有望」ということを言っているだけなのだけど思うところあるのでメモ。

キュレイションというのがちょっと前から流行っており、Naverまとめ、Togetter2chまとめブログなどが日本のWebサービスの一部で流行している。ポイントは、「何かをまとめて読みやすくして提供する」という点、場合によっては「新たな価値を加える」「価値があることを知らせる」というのもポイントとして言われることもある。

Sophia B. Liu: Trends in Distributed Curatorial Technology to Manage Data Deluge in a Networked WorldCommentsの受け売りだけど、キュレーターの典型的な役割(活動)は7つあると述べている。

  1. Archivist(記録保管人):コレクションを作るために artifactを探し、選別し、収集する。
  2. Librarian(図書館員):コレクション中のアイテムを組織化し、分類し、カテゴリーわけする
  3. Preservationist(保存人):コレクションを修復し、保存し、保守する
  4. Editor(編集者):のちの公開のためにコレクション中のアイテムを選別し、フィルタリングし、検証する。
  5. Storyteller(物語作者):選別されたartifactを互いに組み合わせ、説明するためのテキストやコメントを提供するための物語を作る。
  6. Exhibitor(出展者):しばしば、目的に合うようにartificatを並列展示することにより、展示会においてartifactを展示し、配置し、紹介する。
  7. Docent (講師):コミュニティーのメンバーとして、展示会の訪問者に教えたり、ガイドをしたりする。また、関連する議論、意見のフィードバック、批判などについて司会をする。

キュレーターを職業化しよう、キュレーターという役割を認知させようという人は主にEditor(編集者)、Storyteller(物語作者)、Exhibitor(出展者)、 Docent (講師)の側面、特にStoryteller(物語作者)とDocent (講師)の側面をアピールしているように見える。一方で個人がTumblrなどの情報蓄積サービスを使うのは主に自分自身をサービス提供者として、Archivist(記録保管人)やLibrarian(図書館員)の役割で使っている人が多いように思う。

で、キュレーターの役割を認知させるために、キュレーターの素晴らしさやキュレーション支援ツールを語るのは良いのだけど、基本的に既にあるものを集めてくるのが基本であるということを忘れると、ニュース番組に対するワイドショー、作曲者・作詞者・歌手に対するJASRACなどのように、作家に対する出版社、一次産業従事者に対するスーパーマーケットのようなことになると思う。ワイドショー、JASRAC、出版社はどれも情報の流通促進に欠かせない役割を担っているけど、あまり表に出すぎると力が強すぎて、一次創作・資料提供者のなり手がいなくなってしまう恐れがある。

だから、「ブログは死んだ」という状態にすると、ネットで何かしらの文章を書く人がいなくなるから、キュレーションなんて成り立たなくなる。注意した方が良い。