岡本 真:saveMLAKの活動と課題,そして図書館への支援を巡って

日々伝えられる膨大な数の死者・行方不明者のことを思えば,saveMLAKの活動が一見呑気なものに見えてしまうことは仕方のないことかもしれない。

しかし,情報は力である。特に集約された情報は大きな力を有する。saveMLAKがまとめあげた情報群は,震災初期の時点において,現地の図書館等に直接支援に赴こうとした図書館関係企業等によって有効に活用され,また高く評価されたことだけをここでは述べておきたい。また,将来のことになるだろうが,3.11のその時,M L A Kに何が起きたのか,その事実を確実に記録し,後世に伝えることは,それ自体に意義があると考えている。もし,この意義を否定するのであれば,それはMLAKという施設・機能の否定にほかならないだろう。

また,1つ付け加えるなら,黙々とW i k iの編集にあたること自体が,被災地に赴くことのできない数多くの関係者に「癒し」を与えたと考えている。なす術のない状況を前に,1人の人間の力の小ささを否応なく感じざるを得ない状況にあって,無力感や虚無感に陥らず,正気を保つための安全弁としてsaveMLAKにおける情報編集が機能した側面は見逃してほしくはない。(強調はnext49による)

現地に支援にいかなかった身としては本当にそう思う。以下のエントリーやWikiを作ったのも、私の「なす術のない状況を前に,1人の人間の力の小ささを否応なく感じざるを得ない状況にあって,無力感や虚無感に陥らず,正気を保つための安全弁」である面がかなり大きかったように思う。

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