鈴木 正紀:大学図書館員にとっての大学院:その意義

大学図書館員からみて、大学院の存在意義を問う内容かと思ったけど、そうではなく、大学図書館員が自分の図書館情報学の大学院に進むことの意義と大学院で学んだことを職場に生かす点に関する考察がかかれていた。

この小論では、現職者が大学院に行くことの「意味」「意義」について私見を述べることが目的である(しかし、その過程で、現在の大学院の「問題」にも触れざるを得なくなるだろう)。ここでは、主として修士課程(及び博士課程前期)を対象とする。

気になった点をメモ。

  • 現在の大学院は、研究者および高度技術者養成が設置目的となっているが、いまだ「研究者養成」に比重が置かれている。よって、座学中心であり、現場のハイレベルな業務遂行能力を鍛えるものではなかった
  • しかし、座学や修士論文執筆を通して大学図書館の研究目的の利用者が求めるものがわかるので良い経験になる
  • 大学院で学んだことが日々の図書館業務に生かされない。経験則にしたがったままになってしまっている。
  • 図書館に関する先端的な情報を学べる
  • 図書館に関して意識の高い人(わざわざ大学院にくるような人)とのコネクションができる