完璧なオープニングトーク:安住紳一郎の日曜天国

9月18日は用事があってラジオでは聞けなかったので、先ほどポッドキャストでオープニングトークを聞いた。タイトルは、「自習時間だと思ったら先生は後ろから見ていた」。パーフェクトなオープニングトークだった。日頃聞きなれていない人は、バックナンバーで中澤さんの一人語りと安住さんの一人語りの双方を聞いておいた方が楽しめるし誤解がないと思う。

安住さんのオープニングトークのお勧めは以下のエントリーに列挙している。「ハレの日の孤独」なんて、テレビでは見れない安住さんを聞けてお勧め。

中澤さんの一人語りは1年に一度なので以下のとおり。

  • 2010.07.25「セクシーアシスタント」
  • 2009.09.13「上海パンダのボディブロー」
  • 2008.11.2「映画館で装着」
  • 2007年9月9日放送分「今日は中澤有美子がお送りします!」

以下、9月18日のオープニングトークを聞いてからお読みください。


私が注目したいのは、「中澤さんを褒める際に安住さんに批判/文句を合わせていう」という「困った賛辞」が、日曜天国スタッフに与える悪影響を見事にさばききった点。今回、A級戦犯という形式で列挙されていたメールのほとんどが「中澤さんを褒める際に安住さんに批判/文句を合わせていう」という「困った賛辞」(一部、違っていたけど)。

番組はチームプレイで成り立っているものなので、安住さんと中澤さん以外も多くの人が番組に関与している。日曜天国の最後にはわざわざ番組構成スタッフの名前を読み上げて、マイク前で話す担当が安住さんと中澤さんであるということを述べている。安住さんの中ではチームで番組を作っているという意識がかなりあるのだと思う。

そのようなチームプレイで成り立っている中に、あるメンバーを褒めると同時に別のメンバーへの批判/文句を一緒に混ぜてしまっている言辞(「困った賛辞」)が届けられたらどうなるだろう?褒められているメンバーはその「困った賛辞」を素直に受け取れない(受け取ると別のメンバーへの批判や文句を肯定してしまう)。第3者(褒められてもいないし、批判されてもいない)のメンバーもこの「困った賛辞」の取り扱いに困ってしまう。唯一、批判/文句されているメンバーだけが、その批判や文句を受け止めることで、この「困った賛辞」の処理をすることができる。

今回の安住さんのオープニングトークは、まさにこのような「困った賛辞」を安住さん一流のやり方で処理したものであったと思う。

  • 番組に届いているメールを安住さんがちゃんと読んでいるという事実の提示した
  • 安住さんが批判や文句を読み、それをどう思ったのかを発表することで、ネガティブな感情も含めて、うまく自己解放した
  • 褒め方にも「うまいやり方」と「下手なやり方」があることをリスナーに伝えた
  • 中澤さんを高く評価していることを中澤さんとリスナーに伝えた
  • 中澤さんやスタッフが「困った賛辞」で自分や他人を傷つける前に、安住さんが処理することで番組の雰囲気をキープ(改善)した

安住さんが冗談めかして(あるいは本当に冗談として)言っている「自習の時間だからって、先生はちゃんと見ているんですからね」というのは、「誰あてのメールであっても、メンバーみんなが目を通す可能性があるのだからね。」というメッセージだと私は思う。

関東一円に跋扈するユミタソファンは、中澤さんを褒めるのはOKだけど、安住さんを貶めて褒めるのは自重なさいませ。褒めるときは、その人の行為や発言、ふるまいだけを他を貶めることなく褒めるのがとても重要だと思う。

今回のオープニングトークは、日曜天国の座長は安住さんなんだなぁと思わせる見事なものだった。