なんで不快感を示すの?

東日本大震災後に、海外の大学や研究機関から東京大や東北大の研究者らにヘッドハンティングを働き掛けるメールが相次いで届いていることが7日、分かった。

鈴木寛文部科学副大臣が大学関係者から聞いた話として同日の記者会見で明らかにした。日本での研究活動に制約があると決めつけた「風評被害」だとして不快感を表明した。

鈴木副大臣は具体的なメールの数などを明らかにしていないが、東北大などの相当数の優れた研究者らの元に海外から「被災で大変で研究活動ができないだろうから、これを機に移ってきたらどうか」などと「海外移籍」を持ちかける話が相次いでいるという。

文科省もこれまでに震災を理由に研究者が「海外移籍」した事例などについて把握していないとしているが、こうしたメールは実在する研究機関から出されているという。ただ、日本での研究活動が震災で制約を受けたとする前提に立った内容になっており「実態とは異なる風評(被害)だ」(鈴木副大臣)と不快感を表明。「正確な情報を発信し、研究施設の復旧に取り組み、正面から対応したい」と震災に乗じた“日本の頭脳流出”への警戒感を示した。

東北大は材料科学で学術論文の被引用数が世界3位(1999〜2009年、トムソン・ロイター調べ)になるなど、理工系の研究が盛ん。

散々、日本の大学は世界レベルに達していないと非難していたのだから、このように海外からも求められる人材がいるという事実に素直に喜べば良いのに。