純水話

東京の水道水から検出 乳児基準超えるヨウ素というニュースを聞いて「マスクで空気中の放射性物質の吸入を防げるなら、浄水器でも防げるんじゃないかな?」と思いついてネットで検索してみたときのまとめ。

水道中の放射性物質に関する私のまとめ

まず、これを読む。

上を踏まえてこれを読み自分で判断する。

(追記)2011年3月21日14時- 山下俊一氏・高村昇氏「放射線と私たちの健康との関係」質疑応答によると、セシウム浄水場で除去されるらしい。どういう理屈だろう?

浄水器に関しての私の現在の理解は以下のとおり。

  • ヨウ素セシウムは水に溶けるので活性炭中空糸膜では取り除けない
  • イオン交換樹脂や逆浸透膜を用いた浄水器(純水生成機)なら、理屈上とりのぞけるはずだけど、家庭用のものやスーパーにあるものがそれほどの機能を持っているかはわからない

とりあえずの結論。

  • 30歳以上はミネラルウォーターを飲まず、乳幼児を抱える家庭および妊婦にゆずれ!

余談:純水って何?

逆浸透膜を用いると水分子だけを通して純水を作ることができる。で、ネットで調べたら私の認識以上に純水ビジネスが盛んだった。近所のスーパーにおいてあるウォーターサーバーではピュアウォーターというものを出しているらしい。これは逆浸透膜を用いて純水を生成し、販売 or 提供している様子。近所のスーパーでは、福島第一原発の事故の後、ウォーターサーバーにいつも5人ぐらい並んでいる(ちなみに、これらのウォーターサーバーは水道水を逆浸透膜に通しているはず)。

たとえばこことか

個人的な感想ながらピュアウォーターの売り文句がどうにもこうにもうさんくさい。通信販売の代理店っぽいところほどうさんくささが上がる気がする。純水は、ミネラルを抜いているので基本的に味が何にもしないはず。だから、おいしくないはず。

また、疑問に思う&目についてのが「純水を飲むと下痢をする」という話。始めは水が変わるとお腹が下るというのを良く聞くからそれの一形態(純水は究極の軟水と考えられる)かなと思ったけど、硬水で下痢する理屈を調べて考えが変わった。信頼できる情報源を見つけられなかったのだけど、硬水を飲んで下痢をするひとがいるのは、硬水に含まれるマグネシウムの量によって大腸で水の吸収ができなくなるからという説明が大半だった。

それで、Twitterで何人かにご教示いただいたのが「純水は体内のミネラルを奪う」という話。純水にはハングリーウォーターという別名があるらしい。で、この元ネタはがっちりマンデーだと思う。

  • 岡村さん:超純水って飲めるんですか?
  • 福井さん:飲めなくはないですけど、あまりたくさん飲んでしまうと体の中の栄養素が水の方に押し出されて排泄されてしまい、どんどん栄養が奪われてしまいます。
  • 岡村さん:恐いですね。(飲んでみると)味がしません。別に美味しいわけではないんですね!
  • 福井さん:あまり飲みすぎると良くないです。

実際、超純水には水溶性のものをすぐに溶かす性質があるようだけれども、

  1. 超純水といわれる純度の純水を作る(維持する)ことがそもそも簡単ではない
  2. お茶やコーヒー、料理に超純水を使ったらそれは既に純水ですらない
  3. 量が重要。たぶん、我々の体内バランスを崩すにはリットル単位の超純水の摂取が必要

純水は殺菌作用のある塩素なども取り除いているので、保存しているうちに雑菌がわき、それを原因とした下痢は十分にあり得ると思う。

余談ながら、「ハングリーウォーター」で検索すると怪しいサイトがわんさかでてくる。なので、「ハングリーウォーター」という言葉を使っている浄水器や健康食品の販売サイトは信用しない方が良いと思う。

水商売ウォッチングで知っているつもりになっていたけど、水商売はかなり怪しいことが実感できた数時間だった。