法務博士ってなんだ?

Togetter:【役人殺すに刃物は要らぬ】警察の任意取り調べにおける録音は、是か非か?【録音するぞと脅しゃいい。】 を読んで、「法学で博士号とったのにひどい主張する人もいるもんだなぁ」と思っていたら、法務博士というのは学問の博士号ではなく、専門職学位というものらしい。法科大学院を卒業したら与えられる学位らしい。

法科大学院は、法律履修済みの人で2年、そうでない人で3年なので専門職学位とするにしても修士が適当な呼称だとおもうのだけど、なんで法務博士なんていうものにしたのだろう。これだと、悪徳商法でがっつりと利用されそうな気がする。

平成元年(1991年)の大学院設置基準の変更により、「**博士」が「博士(**)」という記述に変更された。なので、1991年以降に日本で博士号をとった人は、本当は、工学博士、医学博士、理学博士などと名乗ってはいけない。博士(工学)、博士(医学)、博士(理学)が正式な博士号。でも、年配の方々には、「**博士」という方がとおりが良い。テレビショッピングや怪しげ薬品・器具の宣伝で登場する博士たちはみんな「**博士」。

博士なら「**博士」という認識を持っている年配の方々にとって法務博士と法学博士の区別はつかないと予想される。遺言状やら遺産相続ビジネスに法務博士が積極利用されそうな予感。しばらくすると、名刺に「法務博士」しか肩書きがない人は、怪しむリストの上位に来そうだ(弁護士や**書士などの法律関係の資格があるならば別。でも、それがあるならば、たぶん、法務博士という肩書きは記載しないと思われる)。