統合医療学会

西洋医学を中心として、伝統医学や代替医療などの統合を目指している日本統合医療学会(理事長=渥美和彦東京大名誉教授)は28日までに、ホメオパシーに科学的根拠がないとした日本学術会議の会長談話に対し、「実態と異なる内容が含まれ、誤解を生む」として、学術会議に公開討論会の開催を呼びかけると公表した。

同学会は、今回問題となったのは一部団体の「不正事件」で、「助産師の職権を逸脱した医療行為」と指摘。一方、ホメオパシー自体は米国立衛生研究所でも代替医療として研究対象になっており、海外では有効性の報告が多くあるという見解を示した。

日本統合医療学会のHPには、関連学会として日本ホメオパシー医学会が掲載されている。同医学会は、問題となっている日本ホメオパシー医学協会とは別団体。

この学会っていったい?と思ったのでGoogleで調べると、比較的まともそう。

理事長は以下の方。人工臓器の権威みたい。経歴を見る限り医学博士をお持ちだけど工学者っぽい。

理事長 渥美和彦 略歴
1928年大阪生まれ。
京都の旧制第三高校を経て、1954年東大医学部卒。東大木本外科に人局して、心臓外科を専攻。超音波、ペースメーカなどの医用工学を学び、人工臓器の研究を始める。
1965年、東大医用電子研究施設の教授に就任。レーザ医学、サーモグラフィ、医療情報システム、生体磁気などの先端医学の分野に挑戦し、1989年、人工臓器の山羊の長期生存世界記録をつくる。
東大定年後、鈴鹿医療大学学長、日本学術会議第7部長などを経て、1998年日本代替・相補・伝統医療連合会議、さらに、2000年には日本統合医療学会を設立し、理事長に就任。“国民のための医療"を目ざし、“統合医療の道"を歩んでいる。

気になるのは、EBMのやり方を新しく提案しようとしているところ。このEBMのやり方をめぐって学術会議と議論してほしい。

伝統医学や民間療法は数百年、数千年の歴史を経て経験的に淘汰を経たものが多くある。そこでEBMの方法としては西洋医学とは逆に、疫学的調査を行い、臨 床テストを行った後に動物実験、さらに有効成分の同定という手順を辿ることになるとアイゼンバーグ氏は述べている。
また、西洋医学の医薬品のEBMで広く使用されるRCT(ランダム化比較試験)は、代替医療への適用には限界があるということが、2000年のミュンヘン における国際会議で討議された。つまり、代替医療EBMには、いろいろなケースにより有効性や安全性が異なる場合が多いということである。代替医療EBMには、次の3種のものが含まれている。
?従来の科学的方法でEBMの可能なもの−例えば、健康食品やハーブ。
?計測方法に新しい工夫の必要なもの−気功、音楽療法など。
?全く新しいEBMの方法を開発する必要のあるもの−波動療法など。
このためJACTでは、新しい方法・研究開発のために「代替療法における新理論研究会」を発足させている。

ある一定の基準において測定し、その値が基準を超えているかどうかをチェックするのがEBMの基本だと思う。超えられる基準を作って、その基準を超えているから効果あるということを自作自演というのだと思う。