青ざめた学生さんへのアドバイス:いきなり長文を書かない

これまで一度も文章を自分に見せてこなかった学生(論文の章立てさえ何度言っても出さなかった)にきつく注意をしたところ、ついに2000字あまりの原稿が送られてきた。添付ファイルではなく、メール本文として。

間違いなく自分の言葉で書かれている。コピペはおそらく一ヶ所もないだろう。ただし、そのために最初から最後まで日本語表現が完全に破綻している。

上記のエントリーを読んで、「やべっ!」と青ざめた学生さんはたぶんちゃんと卒業論文書ける。「しょうがないだろう」と思った学生さんは、就職したあと上司に鬼のように叱られればよい。

ちゃんとした説明文を書いたことない人は、いきなり長文を書いても指導する方の負担がバカでかいし、非効率になりがちなので、ステップバイステップで論文を構成していった方が良い。

まずは、指導教員の血圧をガリッとあげる「書式がでたらめ」についてなぜそれではいけないのかを認識すると。

次に、論文の骨を作る。この骨の部分で指導教員に納得してもらえれば論文は6割書けたも同然。あとは肉をつけてやるだけ。ここがちゃんとしていないと、何十回提出しようが常につっかえされる。

骨を作るとき、あるいは、実際に論文を執筆する時は、型を真似っこする論文を用意しておくのが無難。修士課程学生の修士論文や博士課程学生の博士論文を型の参考としたら良い(前年度の卒業論文はたぶん質が低いのでよい参考にならない)。また、原著論文は、学位論文とは構成が違うので型の参考にはならない。

指導教員が親切にもあなたの論文を真っ赤になるほど指導してくれているならば、あなたはその親切に答えるべき。会社に入ったら「こんなもんも書けないのか?このバカ!」とつっかえされるだけの可能性が高い。大学にいるうちにまともな報告書の書き方を学ぶべき。

その他、論文執筆に関しての技術的なことを書いたエントリーをどうぞ。