リンク:島崎 眞昭, スーパーコンピュータ入門 in CiNii

私は、並列処理計算プログラムを書いたことがあるのでハイパフォーマンスコンピューティングの基本的な知識はあると思うが、先端研究の状況はわからない。で、初心者向けのページがないかどうかを探していて引っかかった。プログラム経験者、線形代数(高校の授業での行列計算あるいはベクトル計算)を習った人ならば概略が理解できると思う。

私があいまいに理解していた部分の確認。

  • ベクトル処理とスカラー処理
  • 演算対象がベクトル(数値の順序組)である処理をベクトル処理、ベクトル処理に関連しない処理をスカラ処理という
  • ベクトル計算機スカラー計算機
  • 実行性能
    • 1つのプログラムのすべての部分をベクトル処理にすることはできないので、スカラ処理部分とベクトル処理部分の双方が必ず含まれる。プログラム全体をスカラー処理としたときの実行時間に対して、ベクトル処理化できる部分をベクトル処理で扱ったときの実行時間の速度向上率を実行性能向上比という。

計算機の性能を挙げる(ある問題の解を短時間で出力する)ためには、CPUの性能だけでなく、車やバイクなどの乗り物と同じようにいろいろといじくれる場所がある。また、どれぐらい汎用性を維持するか(できる限りたくさんの種類の問題においても解を短時間で出力できるか)も、車と同じようにいろいろと考え方がある(F1のような条件とパリ・ダカールラリーのような条件では、どういう特徴の車が最速なのかが異なるのと一緒)。

次世代スーパーコンピューティングプロジェクトがどの種類の問題において最速を目指しているのかを確認しないとスパコン開発で「ゴードン・ベル賞」 長崎大助教ら受賞 「国内最速」安価で実現の価値を間違って受け取ってしまう。