東北大学から学ぶトラブルがあったときの広報姿勢

リンク:東北大院生自殺の続報。

東北大大学院理学研究科の男子大学院生=当時(29)=が昨年8月、指導教員の男性准教授(52)=5月に辞職=に博士論文を差し戻された後に自殺した問題で、東北大は3日、「准教授は停職に相当」とする懲戒委員会の結果を発表した。仙台市青葉区の片平キャンパスで記者会見した根元義章理事は「准教授は指導教員としての職務を怠った。他大学などの類似案件と比較して判断した」と説明した。

准教授は既に退職しており、実際に懲戒処分はできないが、規定通りに支払った退職金が妥当かどうかを判断するため、懲戒委で決定した。停職は3番目に厳しい処分で、退職金には影響しないという。

良好な指導体制を維持できなかったとして、花輪公雄理学研究科長も訓告処分にした。

理学研究科は再発防止策も発表した。既に導入している複数指導教員制度で、学生が希望する副指導教員を選べるようにする。研修などを通じ、論文審査に関する予備審査の手順を教員に周知徹底するほか、学生の研究などについて他の教員らとの情報共有化を促す。

東北大は5月に公表した調査結果で、大学院生が残した論文の草稿や実験データから、差し戻された論文は博士号の審査を受けるのに十分な内容だったと判断。大学院生が自殺したのは准教授の指導に過失があったためと認定した。

2009年07月03日金曜日

東北大学の広報姿勢をみるかぎり、はてな匿名ダイアリー:大学はどこを向いているのだろうにある意見がでてもしょうがないと思う。東北大学のプレスリリースが理学研究科大学院生自死の再発防止策等についてだものね。プレスリリースになっていない。

一番アピールしなければいけないのは将来博士課程に進学する可能性のある学生とそのご家族だと思うのに、情報伝達が新聞経由だとダメだよね。処罰に関してはなかなか万人が納得するものを用意するのは難しいと思うけれども、今回の事件の経緯と大学側に非があるポイント、そして、再発防止策の公開をしていないと。ネット上に事件の記事が半永久的に残るのに、それに対する大学側の対応がネットで見れないならば、どう考えても悪いイメージだけが残ってしまうに決まっている。

追記

  • odahajime 論点がよくわからない 当座の対応と半永久的な対応は分けて考えた方が良いと思うが.事件に関する広報にまずい点はある.しかし,事件への対応と再発防止策が永久に結びついて扱われないといけない必要はない

おっしゃるとおり当座の対応と半永久的対応はわけた方が良いと私も思います。私が最後の段落で言いたかったことは起こった事件に関するWeb上の情報がWeb上に存在するならば、それに対する大学側の対応に関する情報もWeb上に存在していないといけないだろうということです。