セルフアーカイビング

SPARC Japanセミナー2009 第1回「研究者は発信する:多様な情報手段を用い、社会への拡がりを求めて」 - かたつむりは電子図書館の夢をみるかを読んで「セルフアーカイビング」という言葉を知る。で、轟さんのWebページを見る。

「研究生活のためのインフォマティクス(3) セルフアーカイビングのすすめ―かわいい著作には旅をさせよ」、「だからセルフアーカイビングはやめられない!」、「研究業績リストの電子化―研究者のための執筆・発表支援システム」を読む限りセルフアーカイビングというのは、以下の条件を満たすものだと理解した。

  • 自分が発表した全文書をリストアップする
  • 各文書の内容がわかるように文書そのものや要約版、翻訳版などを合わせて公開する
  • 自分が発表した文書に対する反応も合わせてリストアップする

なるほど。私も自分の便宜のために業績リストにその論文のPDFファイル(自分の所属研究室内でしかダウンロードできない)、電子ファイルが公開されている場合はそのページのリンクをつけているが、論文の要約や論文の翻訳版は用意していなかった。

轟さんのおっしゃるとおり、自分の書いた文書というのは自分自身が別の論文、研究費助成などの申請書・報告書、オープンキャンパスなどの際の研究室の宣伝、研究室所属学生の教育、学科3年生への宣伝、対外的な宣伝などに再利用するので、すぐに使えるようにして置いた方が良いし、英語と日本語の両方の文書があったほうが良い。

今度、時間を作って用意しておこう。

追記

参考サイト

著作権財産権の譲渡書の英語がよくわからんので自分の論文の電子ファイルを自分のWebページで公開して良いのかがわからない。あと、共著者いるしなぁ。

ACM、IEEE-CS Pressとかはどうなんだろ?わかった。

追記2

id:flashingwindさんに学協会著作権ポリシーデータベースを教えていただいた。これで日本の学会における著作権ポリシーが分かる。

SHERPA/RoMEOというサービスで英語論文を出版している学協会の著作権ポリシーがわかるみたい。ありがたいね。

  • Association for Computing Machinery (ACM):査読前OK。査読後は機関リポジトリだけ。出版社版は駄目。公開条件あり。
  • IEEE-CS:データベースになし
  • IEEE:査読前と査読後双方OK。査読後は出版社版だけ。公開条件あり。
  • Springer Verlag:著者最終稿(ポストプリント)をセルフアーカイビングできるとのこと。ただし、Springerが作ったPDFファイルはセルフアーカイビングできない。公開条件あり。
  • Elsevier:査読前と査読後双方OK。出版社版はだめ。公開条件あり。

ざっと見た結論からいうと、私が投稿したことある、あるいは投稿しそうな学会や出版社はセルフアーカイビングを認めているところが多い。でも、実際にやろうと思うと個々の公開条件に合わせるのがめんどくさそう。

誰か、LaTeXベースのソースファイルから上の各学会と出版社の公開条件に見合ったセルフアーカイビング用PDFファイルとWebページを作るHow ToをWebページで公開してください。お願いします。