経済発展は1+1=2じゃない

要するに、1750年ごろ、世界はほとんど一様に貧しかった。ところが、その後の250年で、世界のある国は豊かになり、他の国は貧しいままだった。これは、豊かな国が豊かなのは、他の国を貧しくしたからではないことを示唆する。貧しい国は貧しいままだったのであって、豊かな国に貧しくされたわけではない。豊かな国が変わったのに、貧しい国は変わらなかっただけだ。

反論としては、豊かになる可能性を豊かな国に奪われたというのがあるだろうけど多分それは詭弁。たとえば、中国はどこの富を簒奪してこんなに急成長したのかと考えると、中国の経済発展によって簒奪された地域は特に思い浮かばない(中国のGDPの増加とある国のGDPの変化が逆の相関関係を持つならば話は別)。経済の話はどうも私の常識と反するところがあるのでなかなかイメージがしづらい。