結果から原因をさぐるだけでは不十分

何の実験でもよいけど、何かの事象が起こる原因を探る実験を行う場合には対照実験を起こらないといけない。対照実験の結果よりも有意に差があるかどうかを考えなければならない。実験結果から原因を遡って考えるだけでは不十分。

厳密な意味での実験では、比較のための対照実験(コントロール実験)が行われる。これは観察対象とする現象にある要因が影響するという仮説を実験で検証する際に、その要因だけを変え、それ以外の条件を同じにする実験をいう(対象 と対照 を間違えないように注意)。現象が起こらない対照を陰性対照、現象が起こることがすでにわかっている対照を陽性対照という。また、ある数値データが得られることがすでにわかっている条件に設定する実験を標準といい、これも対照実験の一種である。例えば吸光度から目的とする物質の濃度を求める場合など、得られた数値データから条件を逆算するには、条件と標準データとの関係をグラフ化した標準曲線(検量線)が用いられる。対照実験は、微妙な条件が実験ごとに異なる可能性があるため、可能であれば主実験と同時に行うことも多い(対照群とか対照区とか呼ばれる)。また直接的な対照が置かれない実験でも、例えば同種の実験を従来多数行っていればそれらの結果と比較するのが普通であり、このような従来の実験結果を背景(バックグラウンド)データという。対照実験が不可能な場合(例えば生命に係るような医学的処置、あるいは条件の設定が困難な自然現象や社会現象を調べる場合)もあるが、この場合にも対照の代わりに比較できるようなデータを得る工夫が必要である。

(たいしょうじっけん)とは、科学研究において、結果を検証するための比較対象を設定した実験。コントロール実験とも呼ばれる。条件の差による結果の差から、実験区の結果を推し量る基準となり、実験の基礎となる。例えば、薬の臨床試験においては、効果のない偽薬と、新たに開発した薬剤とを投与する2つの実験群をおくが、偽薬を与えられた方が対照実験となる。また、対照実験にはネガティブコントロールとポジティブコントロールの二種類ある。いずれも結果があらかじめわかっている対照群であるが、前者は結果に影響を及ぼさないものであり、先の例では偽薬があてはまる。一方、ポジティブコントロールは効果があることがわかっている対照群であり、薬剤の例で言えば、既に臨床試験をクリアしたものがあてはまる。

この話を何にでも適用してしまうのはどうかと思うけれども、この実験の常識はいろいろな場面に役に立つと思う。以下の話は、まさに手に入った結果だけから原因を考えている。その原因と考えられるパラメータ(変数)が本当に実験結果に関連しているのかを、対照実験なしでどうやって確かめるのだろうか。

この話でもっとも会社の働きかたに影響をあたえている点は以下の点。

会議も大きく変わりました。資料が持ち込まれなくなった代わりに、会議の前に1枚の回覧版が参加者予定者全員に回るようになったのです。内容は、議案、発表者と説明のための所要時間などが書かれた表紙と、「1議案につき最大1枚」と決められた報告・決裁内容の説明書です。参加予定者は回覧を見て、気になる箇所は事前に手帳等にメモして会議に臨みます。こうした仕組みによって、会議時間は以前と比べる意味すらないくらい短縮されました。

会議前準備をして会議に望むようにするという行動が始まったのがコピー代の削減による結果に見えるが、コピー代を削減したのにこの行動が始まらなかった会社の例はないのか?あるいはコピー代削減をしないでこの行動が始まった会社の例はないのか?そもそもこの行動が起こらなくても残業時間が減った例はないのか?など調べないと一般的になりたつ話かどうかがさっぱりわからない。