「デッドライン」

以前読んだ「熊とワルツ」の著者、トム・デマルコの著作。

非常に面白かった。気に入ったというか印象に残った言葉を羅列してみると

「負の強化」
「市販ソフトの良く出来たユーザー・ドキュメンテーションが手に入るこの手の模倣製品では、要求文書を省略しようと思うのは自然な管理決定だ。」
「最終段階インプリメンテーション」（スケジュールの最後の20％になるまで、実装を行わない。それまではひたすら設計とそのチェックをする）
「プレッシャーをかけられても思考は速くならない」
「『あなたたちの仲裁をさせてもらえますか』というささやかな儀式の開始が、対立解決の本質的な第一歩となることがある」
「設計は少人数でやる仕事だ。ホワイトボードの周りに3人か4人か、ぜいぜい5人いれば、一緒に設計ができる。だが、ホワイトボードの周りに20人も集めることはできない」
「会議は、重要ではない人物が出席しなくても心配のないように、小さくする必要がある。欠席者が安心するための最も簡単な方法は、議事予定表を発行し、それに厳密に従うことである。」

ソフトウェア工学は、組織工学だなぁと思わせる本だった。