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メモ:東名事故でデマ拡散

デマが流されたのが2017年10月、家宅捜索に至ったのが2017年12月。

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神奈川県大井町の東名高速でワゴン車が大型トラックに追突され、夫婦が死亡した事故をめぐり、北九州市の建設会社に中傷や嫌がらせの電話が殺到、社長の個人情報がさらされた。ワゴン車の進路をふさぎ、事故を引き起こしたとして逮捕された男の「父親」と社長を名指しする誤情報がネットで拡散したためだ。

www.bengo4.com


www.nikkansports.com

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神奈川県大井町の東名高速でワゴン車が大型トラックに追突され、夫婦が死亡した事故をめぐり、福岡県警は22日、インターネット上に誤った情報を書き込んだり、拡散させたりして、無関係の人物の名誉を傷つけたとして、複数の人物の関係先を名誉毀損(きそん)容疑で家宅捜索した。捜査関係者への取材でわかった。個人情報やデマを書き込まれたため、嫌がらせの電話が殺到した北九州市の建設会社が被害届を出していた。

斉藤章佳: 男が痴漢になる理由

読み終わってちょっと凹んだ。自分の中の見たくない面を見させられた感がある。女性専用車両に批判的な目で見ていたけど、存在してしょうがないかなぁと考えが変わった。

男が痴漢になる理由

男が痴漢になる理由

ddnavi.com
ddnavi.com

この本の白眉は、痴漢は依存症の特徴を満たしているとした上で、でも、被害者を生む加害行為であるということを絶対に忘れていない点だと思う。Kindle版なのでページ数がないのだけど、「犯罪化する性嗜好障害には専門の治療が必要」という節より

アルコールや薬物、ギャンブルなどに耽溺した人間は、それらを前にしたとき、とても無力です。自分が対象となるものを支配していると思っていたのに、その実、知らないうちに自分の方が支配されていた… この「自分の力ではどうにもならなさ」がコントロール喪失であり、その無力感を認めるところから、回復への道のりがはじまります。

しかし痴漢を含む性暴力には、被害者がいます。「コントロールでできない」「無力である」と認められてしまうと、加害行為の責任を放棄していいという世界観につながりかねません。被害者がその背景に必ずいるため、性暴力については「自分の無力を認めることで回復が始まるわけではない」という発想の転換が必要です。

「痴漢行為を過度に『病気』扱いしてはならない」という節より

「痴漢は性依存症という病気である」

このことが社会的にもっと知られるようになり、ひとりでも多くの痴漢行為に耽溺している者、夫や息子が逮捕されて再犯を恐れる家族に届いてほしいと願います。が、その反面で、このフレーズの取り扱いには十分注意が必要であることも忘れてはなりません。

病気、というと痴漢本人に「だったら、やってしまうのは仕方ない」「自分が悪いのではなく病気が悪い」「病気だから、繰り返してしまうのだ」という発想を植え付けかねないからです。

それは自らが犯した行為の責任から目をそむけていることにほかなりませんし、被害者からすれば加害者が病気だったからといって受けた傷が軽くなることはありません。プラスのスティグマ(烙印)というべきものを、加害行為をした人間が引き受けるのは非常に無責任かつ危険なことです。病気だとみなすことを「病理化」といいますが、過剰な病理化は加害者の責任性を隠蔽する機能を持っていることを、常に大前提にしておく必要があります。

第4章の「やめたくても、やめられない」のところにでてくるアクセスが容易なアダルトコンテンツについての意見は現場の立場からするとそうなんだろうなぁと思わされる。ただ、「強姦や強制わいせつの容疑で逮捕された553人のうち33.5%が『AVを観て自分も同じことをしてみたかった』」と回答したというエピソードから「『現実は現実、ファンタジーはファンタジー』と区別がついていると言い切ることが難しいパーセンテージではないでしょうか。」というつなげるのは、そうでない男性に同じ質問をしてパーセンテージ見ないとなんとも言えないのではないかと思った。一方で、そのように感じることがあるという事自体が、偶然が重なれば痴漢行為につながるというのであれば、まさに男性であることの原罪という感じがする。

依存症からの回復(依存をやめ続ける)や依存症になるのを回避するキーワードとして、この本に登場するのがコーピング。大学自体にコーピングをたくさん身につけておくのは重要だと思った(本の中では依存症の人は傾向としてコーピングのバリエーションが少ないということが述べられている。)
next.rikunabi.com
www.nhk.or.jp

私はストレスがかかったり、自分に自信が持てないようなときに「なんかしらんけど、相手が私に手を出してきたのを叩きのめして『俺つえぇー』」という妄想をしていることがある。もう、アラフォーなのに中2病全開の妄想でアレなのだけど。この妄想をしているのに気づいたら「ああ、今、私は傷ついている/疲れているんだな」と認識するのだけど、これは上のリンクでいう「認知的コーピング」というやつなのね。とまれ。

痴漢、セクハラ、依存症、ストレスへの対処などいろいろと知ったり、考えたりするのに大変よい1冊だった。ただ、男性だと私みたいに憂鬱な気分になったり、怒りを覚えたりするかもしれない。体調整えて読んだほうが良い。

あと、痴漢は性的暴力を振るった相手の女性だけでなく、母親や妻へも加害しているのと同じだということを7章「離婚しない妻、自分を責める母ー加害者家族への支援」を読むと切実に理解できる。

傾向として子供は親の食べるものを食べ、親の見るものを見る

科学的な証拠はないけどなんとなくみんなが感じていることではないかなぁと。
togetter.com

周りの大人がおいしそうに食べていたり、楽しんでいたりするものを子供も真似しようとするのは多くの人が感じているとおり。それを文字に拡張すればTogetterでまとめられているような意見になる。

手元にないので確認できないけれどもヤバい経済学に家に本があることと学力の間に相関関係があった(「家に本がある」=「親の教育水準が高い」の媒介変数)はず。当該の本の感想が書いてあるエントリーから抜粋。

次の調査。学校に本がたくさんある家の子供は、そうでない家の子供より勉強の成績が良いことが、分かった。ただし、子供によく本を読んでやっても試験の成績には関係無い。関係あるのは、親の教育水準である。つまり、親の教育水準が高いと、子供の成績も良い。言い換えれば、親が子供ににしてやれることはほとんど無い、大切なのは親が何をしてやるかではなく、親がどんな人なのかである。
ヤバい経済学、経済ではなく統計の本 - kotaの日記より)

文部科学省が公表した2008(平成20)年度全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の追加分析調査からの話とのこと。

高学力の子どもの保護者は、「本(雑誌や漫画を除く)を読む」「テレビのニュース番組を見る」「学校での行事に参加」などの行動を、多くしています。子どもへの接し方を見ても、「家には、本(マンガや雑誌を除く)がたくさんある」「親が言わなくても子どもは自分から勉強している」「子どもが小さいころ、絵本の読み聞かせをした」という保護者の子どもは、高学力でした。逆に、低学力層の子どもの保護者は、「ほとんど毎日、子どもに『勉強しなさい』という」「テレビのワイドショーやバラエティ番組を見る」「携帯電話でゲームをする」「カラオケに行く」などの割合が高くなっています。
高学力の子どもの保護者に特有の行動や生活スタイルが、経済力のある家庭に多く見られる、ということが、「親の年収が多いほど子どもは高学力」と言われる本当の理由なのかもしれません。要するに、お金よりも、保護者自身の行動や姿勢が子どもの学力を大きく左右する、と言えるのではないでしょうか。
学力は「親の収入」に左右されるだけなのか|ベネッセ教育情報サイトより)


友達からだって影響受けるのだから、身近にいる大人から子供が影響受けるのは当然。

 ピア効果を簡単に説明すると「人から受ける影響」です。大人である私たちも、何かと身近にいる人から影響を受けています。「類は友を呼ぶ」といいますが、「友が類になっていく」ということもあるのだということです。経済学の研究には、私たち人間が、親しい友人や家族の考え方や習慣、行動にまで影響を受けることを示したものもあります。喫煙、肥満、ゴルフの成績や、貯蓄性向に至るまで近しい人の影響を受けていることを明らかにした研究があります。
中室牧子 貧困家庭の子を支援すべき本当の理由 | 中室牧子 「学力」の経済学 | 日経DUALより)

Debian 9上でApache+PassengerでRoRの公開環境をつくる

Debian 9 "Stretch" を用いたサーバ設定メモ - 発声練習Debian 9上でrbenvをシステムワイドにインストールする - 発声練習の続き。

目的

  • 複数のRuby on Railsアプリの公開できるようにする
  • Apache + Passengerで構築する
  • iptableで不要なポートを閉じる

iptableで不要なポートを閉じる

Debian 9 "Stretch" を用いたサーバ設定メモ - 発声練習にてすでに閉じている。40080, 400081をアプリ用に公開する。/etc/iptables/rule.v4に以下を追加する。

-A INPUT -p tcp -m tcp --dport 40080 -j ACCEPT
-A INPUT -p tcp -m tcp --dport 40081 -j ACCEPT

反映させる。

% sudo iptables-restore < /etc/rules.v4

確認する。

% sudo iptables -L | grep 400

ApacheとPassengerのインストール

Installing Passenger + Apache on Debian 9 (with APT) - Passenger LibraryにしたがってPassengerをインストールする。

Passengerをaptでインストールできるように設定する。GPG鍵の登録。

% sudo apt-get install -y dirmngr gnupg
% sudo apt-key adv --keyserver hkp://keyserver.ubuntu.com:80 --recv-keys 561F9B9CAC40B2F7
% sudo apt-get install -y apt-transport-https ca-certificates

/etc/apt/source.listに追加する。

% sudo sh -c 'echo deb https://oss-binaries.phusionpassenger.com/apt/passenger stretch main > /etc/apt/sources.list.d/passenger.list'
% sudo apt-get update

PassengerおよびApacheモジュールのインストール。

% sudo apt-get install -y libapache2-mod-passenger
% sudo apt-get install -y apache2-dev  (passengerで使うapxs2のインストール)

Apacheにモジュールを付け加える。

% sudo a2enmod passenger
% sudo apache2ctl restart

正しくインストールできているかどうかを確かめる。Apacheを使う方を選ぶ。

sudo /usr/bin/passenger-config validate-install

PassengerInstanceRegistryDirを設定する。

% sudo mkdir -p /var/run/passenger-instreg

Debian 9では /var/runは tmpfsとして設定されているため、そのままだと再起動の度に削除されてしまう(参考:/var/run の中身が再起動すると消えてしまうので・・・お前らもさっさとハマって泣くべきCentOS7の落とし穴4つ - Qiita)。そこで、 /etc/tmpfiles.d に設定を記載する。

% sudo touch /etc/tmpfiles.d/passenger.conf

/etc/tmpfiles.d/passenger.confの中見は以下のとおりにする。

d /var/run/passenger-instreg 0755 root root

rootのホームディレクトリ(/root)のシェルの設定ファイルに上記の添付ファイルに関する設定を記述する。たとえば、.bash_profileに以下を記述する。以下の例では合わせてRailsの実行モードについても記載する。

export PASSENGER_INSTANCE_REGISTRY_DIR=/var/run/passenger-instreg
export RAILS_ENV=production

railsのソースファイルが/home/hogehoge/rails-serverとし、http://hogehoge.net/rails/でアクセスできるようにするとき、シンボリックリンクをはる。Debian8からはApacheのデフォルトが/var/www/htmlになっているのでその下に置く。

% sudo ln -s  /home/hogehoge/rails-server/public /var/www/html/rails

Apacheの設定

/etc/apache2/ports.conf に新しく開けたポートの記述を追加する。

Listen 40080
Listen 40081

ポート番号40080でアクセスする設定を/etc/apache2/sites-available/001-vhost1.confとして設定する。以下の設定ファイルでSECRET_KEY_BASEの環境変数を定義しているのは、passenger経由だとユーザディレクトリの設定ファイル(.bash_profileなど)で設定した環境変数が反映されないため(参考→tail -f pinzo.log: 本番環境での secret_key_base 設定)。

PassengerInstanceRegistryDir /var/run/passenger-instreg #上述のディレクトリ

<VirtualHost *:40080>
	ServerName サーバのFQDN

	ServerAdmin 連絡先メールアドレス
	DocumentRoot /var/www/html

	ErrorLog ${APACHE_LOG_DIR}/vhost1_error.log
	CustomLog ${APACHE_LOG_DIR}/vhost2_access.log combined

	PassengerRuby /usr/local/rbenv/versions/2.4.2/bin/ruby # rbenvで導入したrubyを指定する
	PassengerFriendlyErrorPages off  #onにするとエラー時にログが表示される。
	
	SetEnv SECRET_KEY_BASE 「秘密鍵につかう文字列 bundle exec rails secret で生成」
	RackEnv production
	RackBaseURI /rails

</VirtualHost>

設定を反映させる。

% sudo a2ensite vhost1
% sudo systemctl reload apache2

Railsアプリを修正したとき

passengerを再起動する(参考:Restarting applications)。

% sudo passenger-config restart-app